AEOの設定をしたあと、実際にAIがどう答えるのかを確認していたときのことです。
ある医療機関について、アクセス方法をAIに質問しました。
するとAIの回答には、
「最寄り駅から徒歩約5分」
と出てきました。
ところが、現在の公式サイトに掲載されている情報は、
「最寄り駅から徒歩約7分」
です。
たった2分の違いです。
大きな問題ではないようにも見えますが、今回気になったのは2分という数字ではありません。
なぜ、現在の公式サイトとは違う情報をAIが答えたのか。
そこを確認してみることにしました。
AIが間違えた、だけでは終わらせない
最初に考えられるのは、AIの回答ミスです。
もちろん、その可能性もあります。
ただ、Web上を確認していくと、以前登録されたと思われる外部情報の中に「徒歩約5分」という情報が残っていました。
現在の公式サイトは「徒歩約7分」。
外部には「徒歩約5分」。
AIからすると、Web上に異なる情報が存在している状態です。
ここで少し見方が変わりました。
「AIが間違った情報を出した」
だけではなく、
「AIの回答によって、Web上に残っていた情報の差異が見つかった」
とも考えられます。
これはAEOの施工をしていて、興味深かったところです。
公式サイトを直せば、それですべて揃うわけではない
ホームページをリニューアルしたり、情報を更新したりすると、当然ながら公式サイトは新しい情報になります。
でも、それ以前に登録した情報まで自動的に全部書き換わるわけではありません。
地図や施設情報、各種ポータルサイトなど、外部に登録された情報がそのまま残っていることがあります。
会社名、住所、営業時間、電話番号などでも起こり得ます。
今回の場合はアクセス時間でした。
現在の公式サイトが正しい情報を掲載していても、Web全体を見ると、過去の情報と現在の情報が同時に存在していました。
人間なら公式サイトを見て、
「こちらが現在の情報だろう」
と判断するかもしれません。
AIが同じように判断するとは限りません。
AEOの仕事は、Schemaを入れるだけではない
AEOというと、構造化データやFAQなどの設定を思い浮かべることがあります。
私自身、実際のサイトでSchemaの設定や検証をしています。
ただ、今回のようなことがあると、それだけを見ていてはいけないと感じます。
公式サイトの本文が正しいか。
外部サイトにはどんな情報が残っているか。
それらに食い違いはないか。
そしてAIは実際にどう答えているか。
設定したあとにAIの回答を見ることで、施工前には気づかなかった問題が見えてくることがあります。
今回の「5分」と「7分」も、その一つでした。
過去のSOURCEと、現在のSOURCE
CREDISTA™では、その人や企業が持っている一次情報を原本(SOURCE)として考えています。
今回のケースを考えていると、SOURCEにはもう一つ注意することがあると分かります。
情報には時間がある、ということです。
以前は正しかった情報でも、現在は変わっていることがあります。
一方で、Web上には以前の情報が残り続ける。
そうすると、
「どちらが正しいか」
だけではなく、
「いつの情報なのか」
も確認する必要が出てきます。
これはアクセス情報だけの話ではないと思います。
診療時間、サービス内容、担当者、料金、所在地、会社情報など、時間とともに変わる情報はいろいろあります。
AI検索が広がっていくと、現在の公式情報を整えることと、Web上に残っている過去の情報との差を確認することの両方が必要になるのかもしれません。
外部情報を修正したら、AIの回答は変わるのか
今回の確認は、ここで終わりではありません。
Web上に残っている古い情報を確認して、修正できるものは修正する。
そのあと、少し時間を置いてAIに同じ質問をしてみます。
「徒歩約5分」という回答は、「徒歩約7分」に変わるのか。
すぐ変わるのか。
しばらく残るのか。
あるAIでは変わって、別のAIでは残るのか。
なので、今の段階でこの病院の「外部情報を直せばAI回答も直る」とは書けません。
実際に変更したあと、AIの回答がどう変わるのかを見てみます。
AEOは、設定して終わりではなく、その後の回答を見るところまで含めた方がよいです。
今回見つかった2分の違いも、その経過を確認する材料として残しておこうと思います。